- 非常におもしろく、ためになる小説をかかれていること
- 師匠の師匠であること
で勝手に尊敬していた三枝さんの本。知り合いのコンサルタントの方のブログで紹介されており、購入してみた。
結果かなり多くの気づきを得ることができた本だった。
伊丹さんという方は恥ずかしながら今回初めて知ったのだが、かなりおもしろい。
日本ならではの、継続的な人材育成を活かした経営やリーダーシップのあり方をいろいろと勉強させていただいた。
気になった点を抜粋。
- 「日本的経営がいい、年功序列がいいと言うけど、それでいいわけないじゃないですか。本当にいい会社というのは、年功序列の形の中で、実質的に若い実力のある人にどうやって実質的な権限を渡すかという隠れた努力をしている会社だ」
- 経営者人材として腕を上げていくプロセスでは、自分の心の中で失敗を認定し「失敗の疑似体験」をたくさん経験すること
- 自分の経験→コンセプト化→解凍して新しい状況に当てはめる
- 四半期利益の確保のために走り回ってると、一年の経つのが異常に早い。数字を追っているだけで三年くらいすぐに過ぎてしまう。そういう環境にいると、市場での勝ち負けを考えた長期戦略の発想が、いつの間にか社長の心の中で弱まっていく。
- マーケットの声としての営業側の発言を、生産側に聞いてもらえるように組織構造を変えることが必要。
- 一枚目:現実の問題点への強烈な反省論→二枚目:戦略、対策のストーリー→三枚目:具体的に担当者と日付の入ったアクションプラン。一枚目がシンプルで本質的であることが前提。
- 人の心を動かす戦略は「シンプルなストーリー」「個に迫る」「勝ちが見える」
- 企業再生の要諦トップ20(V字回復の経営を参照)
- 事業衰退のカーブ。最後はストーンと落ちる。
- 正しいステップを踏まないと人は変わらない。歴史は跳ばない。
- 事業再生は入り口は戦略八割、終わってみれば人間関係八割。
- ミスミはいろいろなバックグラウンドで動物園状態。事業会社の経験をしていない人は苦労している。
- 通常の道路+登坂路線(セーフティーネットワーク)+追い越し車線(抜擢人事)
- (伊丹)よき経営者は高い志、仕事の場の大きさと、思索の場の深さを持っている。(三枝)論理性+熱き心
- 論理性や戦略性は後から獲得できる。
- 修羅場とは「論理性+リーダーシップ」←→「現場経験」の学びのサイクルが劇的なスピードで回転すること。