2011年6月13日月曜日

村の女性達の給与見直し。より働きやすい環境を目指して。

この2年間ほぼ据え置きだった村の女性達の給与をこの6月から変更しました。

だんだんと村の仕事や少し近くの出稼ぎの仕事などに対して、給与が相対的に低くなってきており、女性達の出席率が低下していたのを改善するためです。

元々のかものはしの給与制度の概要は下記の通り
・4段階の技能別給与
・チームリーダーにはボーナス
・毎日500R(日本円にして10円程度)を個人ごとの銀行口座に預けると、かものはしからも500Rマッチングして貯蓄する仕組み
・来た日数に応じて給与が受け取れる仕組み(休んでも給与が貰えないだけで罰則があるわけではない)
しかし、全体の額が多い人でも$40位と低かったのが問題でした。

今度の新しい給与制度では
・全ワーカーがおよそ30%の昇給
・前月の出席率に従ってボーナスを設定
・前月の販売実績に比例したボーナスの設定
・月給制に移行(有給を付与)
と言う形で、彼女たちがより安心して働けるような職場を目指しています。


今回の導入にあたって苦労した点は大きく二つ。

1.設定にあたって何を取り入れて何を取り入れないかという取捨選択。
例えば下にあげるようなアイディアは検討した物の今回は見送りと成りました。
・一人一人の生産高に比例した給与設計
・勤務態度やかものはしの文化への理解度を評価した給与設計
・生活力、識字力、識字教室への参加率などを評価した給与設計

ゆくゆくはきちんとした評価の仕組みを考えて導入していこうと思いますが、
給与制度は彼女たちの日々のマインドに直結してしまうので
非常に慎重に導入していかなくてはなりません。

2.原価率、全体の予算、彼らのモチベーションのバランス
出席率を管理しているスタッフからは、もっと高い給与を設定したいという要望がありました。
確かに多くの給与をだせば、みんな毎日確実に来るようになるとは思います。
僕自身も、彼女たちの家庭の状況を考えると出してあげたいと思います。

もし私たちが完全にずっと助成金で運営するNGOであれば、きっともっと多くの給与を出してしまったかも知れません。

しかし同時に、このコミュニティファクトリー事業は寄付に頼らず運営していきたいという目標があります。
彼女たちの生産性や商品力そのものが上がらないと、給与を上げた分だけ運営が苦しくなります。

もちろん給与がずっと上がらないとなると、彼女たちのモチベーションは失われてしまいます。
そのギリギリのところを調整しながら、彼女たちにもファクトリー全体の利益のことや
生産性の事を直接伝え続けました。僕も習ったカンボジアでスピーチをしました。

紆余曲折ありましたが、何とか今回新しい給与を導入できたのは本当にと思います。
しかしこれから彼女たちにきちんと新しい制度を理解してもらうための努力、
そして状況をみながらより彼女たちが働きやすいと思える職場作りに邁進していきたいと思います。