2006年10月19日木曜日

月に一度の企業倫理研究会

毎月(行こうと思っているが実質2回に一回)顔を出させていただいている勉強会がある。シリウス企業倫理研究会という名前でCSR、コンプライアンスというトピックを中心に各社が取り組みを発表したり国の人が法整備を報告したり議論しあったりする。
正直私の認識が甘く、法務やCSRという部署は会社では異色で、ラインではないようなとらえられ方をされていると思っていたのだが、昨今の企業不祥事やそれに対する司法の判断を見ていると、積極的に企業も考えていかなければいけないホットな部署であるようだ。

本日のトピックは「内部統制」というトピックで

  • 企業は完全ではないという前提でどのように問題を上に上げて、ディスクローズするか 司法の積極性や金融政策の転換、新会社法の施行などをふまえて
  • COSOの導入に関して
という二つの話であった。 COSOは内部統制の仕組みでありSOXよりも少し前にアメリカで導入されて結果、いろいろと弊害が・・・ という仕組みだそうだ(1人目の講師の牧野二郎さん著「新会社法の核心」による)

で、かなりおもしろかったのが、最初のトピックに関して大まかに言うと
「(昨今の最高裁判決や大阪高裁判決を見ると)司法は、内部統制の仕組みを作る努力をしていない経営陣に対して責任を追及している。知らなかったではすまされない。しかもその範囲は取引先にも広げなくてはいけない。それを仕組みとして解決するためには、確実にすべての記録を残す・管理するという仕組みの構築と、取締役会で課題に挙がったら素早くディスクローズして今後の組織の改善に活かすべきだ。」という感じであった。

それに対して産業再生機構の冨山社長が「とはいっても現場にディスクローズするインセンティブが全くなければ絶対にその仕組みを作ることはできないのではないか?」とカネボウなどの件を引き合いに質問し、それに賛同する形でセブンイレブンの伊藤会長が「8万人の社員と3000万人のお客さまがいる。問題を本当に公開していく、と現場で本当にいえるのか。」と企業が抱える矛盾をわかった上で指摘されていた というあたり。

「企業が抱える矛盾」というほどではないが、ジレンマとして、
(内部統制の大前提である)現場で起きるミス(受託開発であれば納期に遅れる・品質が低いなどといったこと)を個人がディスクローズするという事が、
会社の中長期的な経営に対しては確実にプラスであり、短期的に見てもリスクヘッジにはなっているが、
そのディスクローズをしなければならない個人に対しては確実にマイナスになるため、個人の利益か会社の利益かという話になってしまうのだ。
で、家族もいてローンもあればミスを隠したくなるのも当然である。(当然であるべきだとは思っていないが。)

そこを解決するには、下記の2点が重要ではないだろうか?

  • そもそも個人のせいでミスがおきにくい仕組み
    cf.稲森和夫の「実学」にあるような経理の二重チェックの仕組みなど
  • ミスを自動的に全体でないしはトップが共有できる仕組みや雰囲気
    ex.納期の前案件がホワイトボードに張り出される、トップが個人を責めるのではなく、そのミスを次なる仕組みのカイゼンのために活かす姿勢を持っている
うちのIT事業部も組織が3段になる前に(一部なりつつあるが)、そういった雰囲気や仕組みだけはきっちり作っておかないと後から直すのは本当に大変なんだろうとおもい気を引き締めなおしました。