かものはしは中間支援団体として他の団体を支援することもするし、助成金などで中間支援団体からお金をいただき事業を実行することもあるどちらの立場でもある。そのため、何をコミットしてお金を出すか・出してもらうかということにはどちらの立場からも気をつける必要がある。
問題意識
中間支援としてプロジェクトを現場のNGOに委託するときにありがちなのは
- 「妥当性」や「社会へのネガティブインパクトが無いこと」にこだわりすぎて効果、効率性を軽視していないかどうか(特に税金の場合)
- 3年〜5年という長期の計画をコミットさせるため、実施団体が柔軟な意思決定が出来にくい
- 透明性の確保のために報告コストが高くなっている
というあたり。 1000万あるとして、純粋に受益者のために使える費用っていくらですか、という。
例えばLINEなどは3ヶ月以上先は経営計画をきっちり決めすぎないようにしているという。
(参考: http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20130529/248819/?P=4)
もちろんそれぞれの条件に背景があるのもわかる。ただ、
- 環境変化のスピードが速くなっている (多分)
- 意思決定の費用対効果が上がっている
- 経営情報がとりやすく、意思決定のコストが下がっている。
- もしくは良い意思決定を出来る経営人材がNGO運営・ボードに関わるようになってきている
- 団体のこれまでの運営が透明性、意思決定の質を担保できる物である
- 監査とか財務・経理ポリシーとかがあって守られてるかどうかを、全部の帳票を日本語で提出することより重視
- 格付け的なものとか
場合、多分旧来の委託事業としての在り方は硬直的だな、と。
さんざん議論されていることだろうが、今後のありかたとしては
- 成果だけコミットさせてプロセスは自由にさせる
- 中間支援→現場に対して、出資や融資のような形、もしくはボードに人を出すなどでプロセスを強化するが、計画は柔軟にとらえる
- KPIや予算のタームを3ヶ月〜半年くらいにする。 たてやすく振り返りやすいツールを誰かが提供する(大切)
という感じでスピードを速めていくべきのが良いのではないか。
だって考えながら走らなきゃいけないのに、3年間あまり考えなかったら致命的だとおもう。
委託される方としての当面の落としどころ
が、現状あるものは利用したいので、
- 3年分の計画をきちんと書きながら、柔軟に状況に合わせて計画変更を出来る余地を埋め込んでおく
- やわらかい部分については自主財源、自主事業として切り分ける。
- 委託側とのコミュニケーションをしっかりとる
というあたりを気をつけたい
委託する側として気をつけるところ
- レポーティングコストについては真剣に検討してできる限り削減する
- 現状のプロジェクトの妥当性より、問題構造の把握の妥当性と、組織・経営者のキャパを重視する
- よくコミュニケーションをとって、当初計画と現在の問題の構造・認識があわなくなってきたところを先に見つける
というあたりを気をつけたい。