2011年5月31日火曜日

NGOがフォーカスする社会問題 × 先端のIT技術で改善する余地

イシューから始めよという書籍を読んでいて、ノーベル賞を取られた利根川さんが
「科学の最先端の問題を、ギリギリ最先端の技術を掛け合わせて解決する事が得意。」
だからノーベル賞を取れたんだ、という話が書いてあった。

例えば、盛り上がっているテクノロジー系のBOP(水の濾過技術とかソーラーランタンとか)も
「先端の技術」×「社会問題」で解決を考えている。

※ここで先端の技術というのは、かなり広い意味でとらえていて、
例えば、コンセプト的には20年前に出ていたものでも
・何らかの技術革新
・大量生産
などでこなれてきて価格が圧倒的に下がったような物も含めている。
普通のNGOが使える技術、という意味で。

その中の一形態として、ITで社会問題の解決っていうのも当然いろいろ検討されている。
この前のsinsai.infoの件もそうだし、特にファンドレイジング周りでは沢山ある。
※Just GivingとかCanpanも

ただ僕がいる範囲での国際協力の現場、特に途上国の中でも地方などではまだ活動の余地はあるように思う。
※あくまでも僕がいる範囲。世界を探せば沢山良い事例はあります。

例はいくらでもあって
・良いプロジェクトなのにちゃんとしたWebサイトが無いから、
 他の専門家にナレッジが共有できない
・生産記録を集計して分析するのに、手書き→Excelのあたりで
 力尽きて分析する暇がないとか(書いてて本末転倒だなと思うが、ある気がする)
などなど。

表計算ソフトとかDBとか、Webとか出てきて時間は結構たっているのだけど、
まだまだこなれて無いのが現状。うちがやっている80人の工房も
MRPとかERPではないが、生産管理のソフトが欲しかったりする。


で、ちょっと目をITの方に向けてみると色んな技術がこなれ始めている。
実際現場で使えるレベルのオープンソースやフリーソフトなんて良い例。
Ushahidiとか、SugarCRMとか、WordPressとかYammerとか。
で、AccessとかExcelとかも地味に良くなってきている(全然十分じゃないけど。)。

※AccessにはFileMakerの良いところ(UIと開発しやすさとモバイルポータビリティ)と
 Accessの良いところ(ユーザーが多いのでコード・事例が豊富、インストールしやすい、VBAによるカスタマイズ性が高い)
 を付け加えた良いソフトを作ってもらいたいと切に願う


一つの問題はそれをコーディネートする人材がまだ少ない事。
・現場、ニーズ側
 ・現場でのITの導入の見極め
 ・どの程度UIがこなれて無いと使えないか等々の知見
 ・トレーニング、ルール作成などの実施時の困難
×
・供給側
 ・ある程度の先端技術を知識としてもっている
 ・それをカスタマイズして構築できる力

自分が少しだけITについての知識があって、今カンボジアでこうして働いているという意味は
少しはそれに貢献しなさいっていう事なんだなと思い、勉強しようと思っております。

つきましては協力者募集。別に具体的じゃないので一緒に妄想してくれる人でも良いんだけど

例えば下のようなプロジェクト。
・組織系
 ・Google Appsの導入
 ・生産実績の入力・分析のためのAccessアプリを一緒に開発してくれる人
・Web系
 ・Ushahidi×カンボジア人身売買情報マップ
 ・WordPress × カンボジアのある素敵なNGO活動情報の発信
などなど。

今やWebベースでAgileな開発が出来るわけだから、
可能性はあるとおもうんだよなぁ。

2011年5月28日土曜日

【かものはしに関わりがあった皆さまへ】6月25日の午後は空けておいてください (><)

日頃お世話になっている皆さまへ

ご無沙汰しております。青木です。
今まで少しでもかものはしと関わりがあった方全てに
来て頂きたい、それが今度の一大報告会です。
これまでのかものはし、そしてこれからのかものはしの総括です。

僕はカンボジアからSkypeで参加する予定でございます。

6月25日(土)午後。
ぜひご検討いただければと思います。
よろしくお願いいたします。

~~~~~~~~~~~ご案内~~~~~~~~~~~~~

かものはしの一大イベント、
2010年度の成果をご報告し、そしてカンボジアの笑顔をお届けする、
大報告会(かものはし総会2011)のお知らせです。


6月25日、今年は、総勢200名で!
日本一熱く、内容の濃い、NPOイベントを目指します!

カンボジアの日常の様子から、カンボジア・日本の事業の様子まで、
代表やスタッフはもちろんのこと、
ボランティアやクライアントとして携わってくださった方々からも、ご報告します。
普段は忙しく、かものはしに関わる機会が少ない方にも、
近年の活動について丁寧にご説明いたします。

そして、皆さまから率直なご意見をいただき、
今後の活動について検討したいと思っています。


途中、「カンボジアから中継」と称して、
代表の青木とファクトリーの女性たちがスクリーンに登場します!
普段は見られない、コミュニティファクトリーで働く
女性たちの様子をお見せします。
カンボジアの空気を感じてみませんか?



<今までかものはしの報告会にいらしたことのない方へ>
かものはしの今までの総括を知る、年に一度の機会です。
お一人でのご参加も大歓迎です。
ぜひお気軽に足をお運びください。

<かものはしに一度でも携わったことのある方へ>
年々かものはしの事業は変化しています。
今年のかものはしは、去年のかものはしより一歩二歩前進しています。
ぜひその姿を見に、お越しください。



いま、わたしたちにできること。
みんなで考え、みんなでかものはしをつくりあげていきましょう。

ご参加、心よりお待ちしております。


【日時】
2010年6月25日(土)13時~17時(12時45分開場) (予定)
【場所】
JICA地球ひろば 講堂(渋谷区 広尾駅から徒歩1分)
http://www.jica.go.jp/hiroba/about/map.html
【参加費】
正会員/サポーター会員 : 無料
非会員 : 500円

【参加申込方法】
こちらからお申込みください
http://bit.ly/kamokai2011

【予定コンテンツ】
●代表の村田より、設立・そして今までの活動への想い
●カンボジアより
・・・支援地域の拡大も含め、カンボジアでの
児童買春問題の状況をご報告します。
・・・代表の青木とファクトリーの女性もスクリーンに登場!?
●日本事業報告
・・・サポーター事業部やIT事業部のご報告と今後の方針、
昨年から始まったかもカフェ!(ボランティア)の活動
ついてご報告します。
●ブースセッション
・・・かものはしの活動ごとにブースを設置し、
皆様からご質問・ご意見を受け付けます。


【懇親会】
時間 : 17時~20時(予定)
参加費 : 3,000円前後
会場 : 引き続き総会会場にて懇親会を行う予定です。
皆さまにお会いできますことを、心より楽しみにしております!



~~~かものはしプロジェクトとは~~~
当時大学生だった代表の村田早耶香が、
途上国で6歳の子どもが売春をさせられている現実を知り、
仲間と共に9年前に始めた団体です。
2000年以降、児童買春被害者が急激に増えていたカンボジアで、
子どもが売られないよう活動しています。
是非、まずは下記のWEBサイトをご覧下さい!
http://www.kamonohashi-project.net
■賞
2005 日経ウーマンオブザイヤー
2006 JCI人間力大賞準グランプリ
2007 TOYP(世界で最も傑出した若者たちに贈られる賞)
2011 ヘルシー・ソサエティ賞を受賞し、皇太子殿下に謁見
■出演メディア
・朝日新聞「ニッポン人脈紀」:2010年12月16日掲載
・週刊ダイヤモンド「『社会企業家』全仕事あなたにもできる世直しビジネス」
:2009年4月6日
・テレビ東京系「カンブリア宮殿」:2008年7月21日放送
・ 日経新聞夕刊「ドキュメント挑戦」にてイノベーション2007年7月13日掲載
その他多数のメディアに出演
(詳しくはhttp://www.kamonohashi-project.net/about/press/
■書籍
「いくつもの壁にぶつかりながら 19歳、児童買春撲滅への挑戦」
村田 早耶香

2011年5月6日金曜日

隙とフルチン

慎さんの「裸になれること」
http://stjofonekorea.blog6.fc2.com/blog-entry-1452.html
を読んで。

どう自分をモチベートしていくかという話になってもいますが、
その前の「裸になる」っていうところに激しく共感したので。

下品な言い方で申し訳ないんですが、師匠には「フルチンで行け」と教えてもらった事があります。
面談とか、特に退職者との面談とか結構心が折れるし、自分をガードしがちなんですが、自分がフルチンで行かないと相手は絶対心を開かない、と。
かっこつけないってことでしょうか。

それって短期的には擦り傷、切り傷がつくのは仕方ないけど、
その傷みも筋肉痛みたいなもんで、どんどん強くなっていけるものでもあるのかな、と。


あともう一つ言われた事に「隙」って話があって
「仕事が出来る奴」じゃなくて「一緒に仕事したい奴になれ」って言われた事も心に刻んでいます。
ほんの少し勇気を出して、自分の出来ないところをちゃんとさらけ出す。
※慎さんが言うように、相手はたいてい既に気づいてる訳ですが

それがその人の「隙」になって愛嬌をうみ、「好き」を作り出す。

※でも卑屈にならない事が大切だな、と。「俺は凄い駄目だからな。お前はいいよな」っていうのはだめですもんね。

ということで隙だらけのフルチンちょい駄目上司をこれからも地でいくので
みんな見捨てないでください、という記事でした。

2011年4月8日金曜日

グラフの意味

報告資料にて、スタッフがやたらめったらグラフを作ったりするんだけど、凄い意味の薄いグラフが多い。自戒を込めてメモ

(0.前提 正しいデータをきちんと入力して、Pivotなど活用して分析
  昨日もゼロと間違えてオーが入ってたりとか。。。)


1.メッセージ、数字を他のスタッフに伝えたいのか精査する
・例えば売り上げのチャネル別時系列変化をなぜグラフにするのか?
 覚えてもらう必要のないグラフは作らない 少なくともデフォルトで出さない


2.メッセージに沿って最も適切なデータのみ抽出する
・前年対比ダウン?
・予実未達成?
・時系列で変化?
・で、それは何故??

3.適切な見せ方を検討する。
・特に軸の置き方、メモリの取り方(特に度数分布の時)
・比較したい物が近くに無いと比較できない。
・注釈やトレンドラインも使えるかもしれない

4.伝わりやすいデザインも工夫する
・白黒印刷でわかるように表現を気をつける
・線の太さ、マーカーの太さはメリハリがあるくらいで良い
 最近のExcel(昔から??)線をちょっと消したりとかしやすいので
・伝わりづらい部分は補足を入れる

上記が凄い自然に出来る用になるまで、
グラフを作る時に思い出したり、自分のグラフを評価することが大切。

そういうことが出来た上でグラフを入れても良いよ って言ってみた。
けど伝わったかなぁ。

2011年3月21日月曜日

短期のスタディーツアー参加者へのメッセージ

短期のスタディーツアーの皆さんが昨日日本へと旅発ちました。

今回も僕自身沢山の学びがあり、そのことも含めてメッセージを送りました。


「皆さんと話していく中で、初心に戻ることが出来た。
自分の初心とは「自分が世界に何らかの良い影響を与えられるかもしれない」と信じて活動を続けること

皆さんには、この旅を単なる良い思い出にしてほしくない
自分の人生にとっての出発点になるように、自分を信じて活動して欲しい。

自分を信じるとは自分の可能性を信じること、そして自分との約束を守ること。
スタディーツアーでみんなの前で宣言した「帰国してからやること」は必ずトライして欲しい。

そして、例えば3年後、皆さんが成長して、自分ももっと成長して、
お互いを刺激し会えるような関係でいたい。

また会いましょう」

2011年3月15日火曜日

スタディーツアーの皆さんに向けて

今日は3月の最初のスタディーツアーの最終日。
短いが濃密な時間を一緒に過ごせた仲間達へ
最後にメッセージを送ったのでメモ。


・今回は凄く積極的でこちらも刺激をもらった

1.安全:無事に家まで帰ってください
・今まで無事で何より
・日本はいろいろと大変な状況があり油断できない
・体に疲れがたまっているので数日はゆっくりする


2.変化:必ず何か行動を起こしてください
・どこにいても、どんなこともで絶対にやれることはある
・日常が変わらない、意識が変わらない 何のためのスタディーツアーか
・もちろんまだまだもやもやしていることはあるだろう。
 それでこそのスタディーツアー、考えて行動し続けて欲しい

3.再会:また会いましょう
・同窓会
・カンボジアに又来る
・Facebookなどなど

2011年3月2日水曜日

人生で一番焦ったボーディング

先日日本に帰る際に、飛行機に乗ろうとして問題発生。
恥ずかしい話を書くだけのブログと成ってますが、
実際僕の生活は恥ずかしいことだらけなのでよしとします。


シェムリアップの国際線は、空港が小さいこともあって、
大体1時間前にチェックインで何とかなります。
多分50分前くらいに到着しました。
この時点で関係者焦り気味。

そこでまずひっかかったのは預ける荷物の重さ。

ベトナム航空のエコノミークラス、
20Kg制限のところ30Kgオーバー。

とはいえ、仕事柄いろいろな物を運んだりすることも多く、
最初にひっかかるのはかなり慣れています。
慣れた感じで
僕「じゃあ荷物詰め替えてくるんでちょっと待ってください」
と伝えたところ
職員「その荷物は手荷物にするってことか?」
と意外としつこく聞いてくる。

手荷物もほとんど量られることは無いものの
重さ制限があるわけで、正直に答えてもしょうがないのですが、
僕「そうだよ」
と言ってしまいました。

すると相手は
職員「駄目です。お金を払ってください!」
ということで強気な態度。まぁあっちが正しいのだけど。

大体20Kg制限のところは25Kgまではサービスしてくれるのは
知っていたんだけど、相手はさらに値引きして、
$96でいいよ、と。

本当ならばここで素直に払えば良いのですが、
その時の僕は本当にお金が無かった。
後から考えると$50くらい持ってたんだけど、
その時の僕の認識では$30+5000円くらいの所持金。

僕「本当にお金が無いので荷物を詰め替えさせてください」
職員「いくらだったら持ってるんだ?」
僕「3,、、3000円です。ドルで言うと$35くらい。。。」
職員「じゃあ4,000円でいいよ」
僕「(しまった、見抜かれてる。。)じゃあ4,000払います」
ということで、4,000円で決着することに。


それではとチケットを発券してもらうことになったのですが、
さっきの職員が「お前はラッキーだ。あと1,000円くれたらビジネスクラスにしてやる」
とか言ってくるわけです。

最初は冗談だと思ったんだけど、どうやら本気らしい。
(じゃあ1,000円くらいならいいか)
ということで1,000円渡してみると、すぐそばのテーブルに
発券済みのビジネスクラスのチケットを渡されました。

僕(もうビジネスで発券してるじゃん!1,000円関係ないじゃん!)
とか思いましたが、まぁめんどくさいので良いか、とビジネスクラスのチケットを頂きました。

ちなみに単にエコノミーが一杯になったので、
遅くチェックインした僕がビジネスになりました。
シェムリアップ→ホーチミンの1時間だけのリッチな体験。

そして発券が終わる頃にはボーディングの開始アナウンス。
職員「早く行け!」
ということで焦ってイミグレに並びました。

このとき、空港使用料$25を支払ったので、僕の認識残金は$5のみ。

とはいえ、もう解放された安心感で、Twitterで
「大変だった〜」
とかつぶやいていました。


しかし本当にひどいのはここから。
なんと、イミグレーションのおじさんがしばらく僕のパスポートを眺めていたかと思うと
突然イミグレのおじさん「オーバーステイだ。ここを通すことは出来ない。別室に行ってくれ!」
とのこと。

NGOビザにしたばかりで、いろいろとVisaがややこしいことになり、
一枚のVisaは日付がまだ安心していた僕は
僕「何かの間違いだ。時間が無いので通してくれ」
とごり押ししていたんですが、どうやら僕が間違っていた模様。

そしてすでにこのときファイナルコール。「アオーキ、アオーキ」

焦る僕、焦るベトナム航空の職員、そして全然処理してくれないオーバーステイ担当者。
何とか別室に乗り込むと、オーバーステイが5日間だったので$25のチャージとのこと。

僕「お金がありません」
イミグレ「じゃあ通せません」
僕「それは困ります。ちょっと待ってください。」
ということで全力でお金を探す。
・・・・・
・・・・・
あった!ポケットの中に少し、そしてカンボジアのリエルもあわせれば何とか$25!!
ほとんどカツアゲにあって、ジャンプしてお金を確かめた少年 みたいな気持ちだったんですが
何とかあって良かったです。

あとポケットの中にお金が無くても駄目だったろうし、
オーバーステイが6日でも駄目だっただろう。まさにギリギリ。。。


心配そうに横で見ていたベトナム航空の職員と一緒に何とかダッシュして
飛行機まで向かい、人生初のビジネスクラスに乗り込むことが出来ました。。。


ちなみにオチがあって、日本についてから、
税関で、商品の関税を払うお金が全く無かったので
一旦外に出してもらって日本のATMを使ってお金を下ろさせてもらいました。。。


教訓
・事前に荷物の重さを量って振り分けておくべし
・確実に1時間前に空港にいくべし
・現金の持ち合わせは大切

提案
・90Kgくらいのおじさんとかが何も考えずに飛行機に乗っているんだから、
 もうちょっとやせている僕の荷物制限は40Kgくらいにしてください

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